旧本多家住宅長屋門保存修理工事上棟式

2017/02/08

1月29日(日)午前10時30分~11時30分、お鷹の道湧水園入口前において、市重要有形文化財(建造物)旧本多家住宅長屋門の保存修理工事上棟式が古式にのっとって行われました(主催:国分寺市教育委員会、協力:株式会社文化財保存計画協会・松井建設株式会社)。暖かな日差しにも恵まれ、多くの市民が見守りました。
上棟式とは、建物の骨組みを組み立て、一番上の(むな)()を設置する時に、その後の安全を祈願して行う建築儀礼で、建前(たてまえ)(立前)とも呼びます。
 
当日の次第(儀式)は以下の通り。ふるさと文化財課職員の司会で進行しました。
1.挨拶…関係者の挨拶
2.()(ほう)(がた)め…関係者が酒、米、塩を建物の四方に3回ずつ撒く。
3.祝い木遣(きや)り…木を遣り渡す(運ぶ)という意味で、重い木や石を大勢で運ぶ際、息をあわせるために唄った労働歌が起源、近年は祭礼等で唄われる。今回実演したのは、木遣り、(まとい)、梯子等の伝統芸能を継承している鳶職人による団体「北多摩睦消防組第二区二番組」。
4.(ひき)(づな)…棟木に結ばれた綱を引き上げる。
5.(つち)打ち…「千歳棟(せんざいとう)」「万歳棟(まんざいとう)」「(えい)永棟(えいとう)」との棟梁の発声を受けて棟木を槌で3回打込む。
6.餅撒き…建物上から餅や供物を撒く(今回はお菓子など)。
7.棟梁(とうりょう)送り…大工の棟梁を先頭に、鳶職人が上棟式で使用した(へい)(ぐし)や弓矢を抱え、木遣りを唄いながら棟梁の家まで送って行く。
8.手締(てじ)
 
旧本多家住宅長屋門は、骨組みができあがりましたが、平成29年9月の完成を目途に、引き続き 屋根(垂木、野地板、鋼板)や土壁(竹小舞、下塗、中塗、漆喰)などの工事を行います。
 
※「おたかの道湧水園、 旧本多家住宅倉および長屋門」は『国分寺百景』に選定されています。
 
*写真の説明
1枚目:木遣り
2枚目:槌打ち
3枚目:餅撒き
4枚目:棟梁送り
5枚目:解体前の長屋門









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