お鷹の道・真姿の池湧水群

2020/09/27

お鷹の道は国分寺崖線の下に位置し、崖線の裾から湧出する湧水(お鷹の道・真姿の池湧水群)を集めて流れる清流、元町用水(清水川)沿いの遊歩道です。名称はこの辺りが尾張徳川家のお鷹場だったことによります。近くには、史跡武蔵国分寺跡、現武蔵国分寺(万葉植物園・薬師堂・仁王門・楼門)、おたかの道湧水園(旧本多家住宅倉および長屋門、武蔵国分寺跡資料館)、史跡の駅おたカフェなどがあり国分寺を代表する観光スポットです。

元町用水は野川の支川で、不動橋・一里塚橋で野川に合流します。元町用水では、清らかな水を生かして蛍を育てる努力も続けられています。

お鷹の道・真姿の池湧水群は、環境省選定(昭和60年選定、選定時は環境庁)の名水百選の一つで、東京の名湧水57選にも選ばれています。

「真姿の池」の名称の由来は、≪9世紀の中頃(嘉祥元年:848年)、当時絶世の美女と謳われた玉造小町が業病にかかり、醜い姿になったため、御仏の慈悲にすがるべく、国分寺の薬師如来に、三七、二十一日、一心にお祈りをしたところ、満願の日一人の童子が現れ、池の畔に誘い、この池で身を清めるよう言いおいて姿を消しました。そこで言われたとおり池で身を清めたところ真姿(もとの美しい姿)に戻った。≫ という伝承(説話)によっています。また、池の中には弁天様が祀られています。

*新編武蔵風土記稿には「広さ五間四方ばかり、池中の孤嶼に弁天の祠宇を置く,この地水も田畑に灌ぐ」とあります。


崖線の裾の湧水


真姿の池・弁財天


湧水から元町用水に通じる水路


武蔵国分寺跡資料館入口の長屋門